ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書) 5つ星のうち4.0

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)
ASIN 4334035582
ランキング 25,516位
定価 777円
新品 777円
中古 490円
リリース 2010/04/16
  在庫あり。

カスタマーレビュー

5つ星のうち5ジャーナリズムの難しさ

ジャーナリズムという言葉に特別な何かを感じる人には、新しい発見を与えてくれる本だと思います。

ヤフートピックスに取り上げられたいと思っている人が読めば、その難しさに絶望するでしょう。
ただ、手の内を理解して巧みに利用すれば、トピックスに取り上げてもらうことは不可能ではないかも知れません。
社内・外の宣伝用途には一切応じない方針を守っていながらも、結果的には宣伝に利用されちゃった事例などが載っています。

“私たちはこうしてニュース報道の公正と品格を守りながらも、
商業主義におもねることはせず、企業価値を高めながら社会のためにがんばってるんだぞ”
うがった見方をすれば、本書にはこの程度の内容しか書いてありません。
しかしそこにはジャーナリズムの課題と未来へのヒントが詰っていると感じました。

5つ星のうち4グーグル・ニュースとは違うアプローチ

 何気なく見ているヤフートップ画面だが、確かに、ここにあるニュースの見出しに惹かれて、何気なくクリックしてしまうことはよくある。
 実際、おもしろそうなネタが選りすぐられていて、関係リンクなども配置されていて便利なのは間違いない。
 誰がどうやって、この画面を作っているのか気になって、本書を購入してみた。

 トピックスの作成をしているのは、25人の編集者で24時間態勢で世界中のニュースをフォローしているという。
 編集者の経歴は、新聞記者などであるが、編集部では記事は書かないという。しかし、問題の解決という意味では、問題を整理し、それを世に訴えるという機能をヤフー・トピックスが持っていることから、編集者のやり甲斐は大いにあるようだ。
 情報過多の時代にはフィルタリングやまとめサイトは重宝される。本書内で紹介されているものとしては、「らばQ」(おもしろ画像、おもしろ動画)、「ロケットニュース24」、「痛いニュース」、「footballnet」などがある。

 閲覧数が読者の関心の物差しとして重要であるが、閲覧数のシェアでいうと、エンタメ、スポーツ、国内で60%以上を占めているという。経済は9%、サイエンスは3%しかない。
 つまり、閲覧数が全てであると、公共性が高いニュースでも取り上げられないという事態が発生する可能性があるわけだ。
 確かに、閲覧数でどのニュースに関心が持たれているかが計測可能なのがネットメディアと紙メディアの違いであるが、計測可能であるが故の弊害もあるということだ。
つまり、「悪貨が良貨を駆逐する」ではないが、良質な記事の出し手がいなくなるとの懸念があるようだ。本書では、「閲覧数の最大化」、「コストカット」の両面から、記事の劣化が進んでおり、ブレーキがかけられない状況であり、体力のない良質なメディアの存在が危うくなっているという。

 なお、知らなかったのは、ヤフー・ニュースの中にある雑誌コーナーの存在である。27誌から記事を取っているらしいが、なかなかの充実と思った。

5つ星のうち3一冊まるまるはちょっと引っ張りすぎたか?

個人的には、1冊の長さで語る内容ではなかった気がする。

私が思う、この本を読んで役に立つターゲットは、

・ネット上のニュース配信に関わる人
・ネット配信への移行を模索する新聞関係者
・ヤフーの編集部で働きたい人

といったところだろうか。正直、それ以外の人たちが「トピックスを13文字以内に抑える難しさ」や「編集部のシフト交代の時間」について聞いても、退屈だろう。

ただ、著者が語っている、「クリックされないけれど世界的に大事件なニュース(コソボ独立とか)」と、「みんながクリックしたくなる(まあどうでもよい)芸能ニュース」などをバランスよく配置する努力は、今後のニュース配信において非常に重要だと思った。ミクシィなどを見てもわかるとおり、最近は個人のブログと変わらない内容の「ニュース」が大手新聞社のニュースと同じように並んでいる。ヤフーという影響力のあるサイトが、万が一ジャーナリズムを放棄して、クリックされるニュースだけの配信を始めたら、この国のメディアリテラシーは崩壊してしまうだろう。この点について大幅にページを割いてあったのはよかった。

5つ星のうち4そうだったのか!

ヤフー・トピックスとはYahoo!JAPANのトップページにある8つのニュースのことです。
ほとんどの人が見たことがあるのではないでしょうか。
気になったニュースがあれば、何気なくクリックしていました。
このヤフー・トピックスの選出方法、作成方法が述べられています。
意外性、そして驚きがありました。
ヤフーを使っている人はぜひ読んでみてください。
ニュースの見方が変わるかも。

5つ星のうち5報道としてのトピックス作り。攻略指南本ではない。

トピックス編集者が書き起こした新書。
どうやったら、あのプロモーション価値が高い場所に載せることができるのか?を詳しく記述した攻略指南書ではありません。攻略方法を書いたものと思い込んで買うと、期待外れとなります。ジャーナリズム論がメインです。
本書の内容は、報道出身であるが故に、今の新聞、テレビと、ネットニュースのあり方や、トピックスの存在意義を論じたものです。ネットニュースは広告モデルである以上、PVを稼がなければ成立しないため、公共性ある報道としてのバランスが難しい。そんな今を、俯瞰的に論じたものであり、トピックス編集者として、読者には何が必要で、どういう情報を提示しているか、ポイントを示している。この部分が本書のタイトルでもある「ヤフトピの作り方」に関係している。
おすすめは、最後の第5章「トピックスに載るニュース載らないニュース」を読んでいただきたい。企業が行うべきヒントはここにありました。