さんまがおいしい季節だねー(´・ω・`)

著作権についてとりあえず覚えとけって話

日記 — タグ: — さくら @ 2011/04/03 23:41

先日ネタ帳の @yamada_nt と著作権についてツイッターで話してたらまとめてくれと言われましたので、著作権絡みで覚えといた方が良さそうな話をずらずらっとあげてみました。

法律家ではありませんのであまり細かいことは書いてません。ちゃんと説明してるページのリンクを付けてますので、ざっと見て必要そうなのがあればリンク先をご覧ください。

あと法律の解釈については全部個人的見解ですのでなーんも保証しません、てことでどーぞ。

著作権とは

知的財産権の一つです。特許権などの産業財産権と異なり申請や登録など手続きを行わなくても、著作物が創られた時点で自動的に付与されます。

産業財産権等は,権利を取得するために「申請」「登録」などの手続きが必要ですが,著作権は,こうした手続きを一切必要とせず,著作物が創られた時点で「自動的」に付与するのが,国際的なルールとされています(権利取得のための「登録制度」などは禁止)。これを「無方式主義」といいます。

文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 著作権制度の解説資料 | 知的財産権について

著作物とは

小説/音楽/美術/映画/コンピュータプログラム等が著作物です。

テレビ番組予定等の単なるデータ、アイデア、トレース等の模写、工業製品等は著作物ではありません。

著作権法で保護の対象となる著作物であるためには,以下の事項をすべて満たすものである必要があります。

  1. 「思想又は感情」を表現したものであること → 単なるデータが除かれます。
  2. 思想又は感情を「表現したもの」であること → アイデア等が除かれます。
  3. 思想又は感情を「創作的」に表現したものであること → 他人の作品の単なる模倣が除かれます。
  4. 「文芸,学術,美術又は音楽の範囲」に属するものであること → 工業製品等が除かれます。

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例えば腐系の一つに801というアッーなジャンルがありまして、その中にナマモノと言う芸能人とか実在人物をネタにしてるジャンルがあるのですが、人物の顔に著作権はありませんので著作権的にはナマモノは問題なしです。芸能人とかの場合は肖像権的にはNGですが。

(ここに801系のサイトのリンクを貼りたいところなのですが、あっち系の人達はリンク貼られるのを嫌がってる人が多いので省略。)

著作者とは

著作物を創った人のことです。

最初の「著作権とは」に書いたとおり、著作物ができた時点で著作権が発生します。著作者となるために必要な登録/申請/資格等はありません。

著作者とは,著作物を創作した人のことです。
一般には,小説家や画家や作曲家などの創作活動を職業とする人だけが,著作者になると 考えられがちですが,創作活動を職業としなくても,小説を書いたり絵を描いたりすれば,それを創作した者が著作者になります。すなわち,幼稚園児であっても絵を描けばその絵の著作者となり,作文を書けばその作文の著作者になります。

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法人が著作者となることもできますが、結構要件が細かいです。特に下請けで著作物の制作を請け負っている/もしくは依頼した場合、何も契約していないと法的には下請け側に著作権があることになります。

また、社員であっても(以下に示す)職務上の作成に該当するのは、具体的に作成することを命じられた場合のみです。「なんか便利なもの欲しいんだけど」とか上司に言われて何か創った場合は創った人本人が著作者です。

※ 法人著作について
以下の要件をすべて満たした場合に限り,創作活動を行った個人ではなく,その人 が属している会社等が著作者となります。

  1. その著作物を作る企画を立てるのが法人その他の使用者であること。
  2. 法人等の業務に従事する者の創作であること。 → 部外者に委嘱して作成された場合など,会社との間に支配・従属関係にない場合は除かれる。
  3. 職務上作成されること → 具体的に作成することを命じられた場合に限られ,大学教授の講義案のように,その職務に関連して作成された場合は除かれる。
  4. 公表するときに法人等の名義で公表されること → 通常,コンピュータプログラムの場合には,公表せずに利用するものが多いため,この要件を満たす必要は無い。
  5. 契約や就業規則で職員を著作者とする定めがないこと。

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なお映画については「その映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者」が著作者と法律で定められていますので、監督や脚本を書いた個人ではなく映画会社が著作者となります。

(映画の著作物の著作者)
第十六条  映画の著作物の著作者は、その映画の著作物において翻案され、又は複製された小説、脚本、音楽その他の著作物の著作者を除き、制作、監督、演出、撮影、美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者とする。ただし、前条の規定の適用がある場合は、この限りでない。

映画の著作物の著作者

著作者人格権と著作権

一般的に著作権と呼んでいる権利は、著作者人格権と著作権に分類されます。

著作者の人格権(著作者の人格的利益を保護する権利)
公表権 未公表の著作物を公表するかどうか等を決定する権利
氏名表示権 著作物に著作者名を付すかどうか,付す場合に名義をどうするかを決定する権利
同一性保持権 著作物の内容や題号を著作者の意に反して改変されない権利
著作権(財産権)(著作物の利用を許諾したり禁止する権利)
複製権 著作物を印刷,写真,複写,録音,録画その他の方法により有形的に再製する権利
上演権・演奏権 著作物を公に上演し,演奏する権利
上映権 著作物を公に上映する権利
公衆送信権等 著作物を公衆送信し,あるいは,公衆送信された著作物を公に伝達する権利
口述権 著作物を口頭で公に伝える権利
展示権 美術の著作物又は未発行の写真の著作物を原作品により公に展示する権利
頒布権 映画の著作物をその複製物の譲渡又は貸与により公衆に提供する権利
譲渡権 映画の著作物を除く著作物をその原作品又は複製物の譲渡により公衆に提供する権利(一旦適法に譲渡された著作物のその後の譲渡には,譲渡権が及ばない)
貸与権 映画の著作物を除く著作物をその複製物の貸与により公衆に提供する権利
翻訳権・翻案権等 著作物を翻訳し,編曲し,変形し,脚色し,映画化し,その他翻案する権利
二次的著作物の利用に関する権利 翻訳物,翻案物などの二次的著作物を利用する権利

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著作権が譲渡可能であるのに対して、著作者人格権は一身専属で譲渡できません。また後述しますが保護期間も違います。

(著作者人格権の一身専属性)
第五十九条  著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない。

著作者人格権の一身専属性等

ソフトウェア開発では改修時に同一性保持権が問題となるため、著作者人格権の不行使を契約に盛り込むことが多いと思いますが、著作者人格権の不行使契約については法律家の間でも意見が分かれているようです。

著作隣接権

音楽演奏等、著作物の公衆への伝達に重要な役割を果たしている者に与えられる権利のことです。演奏者、レコード制作者、貸しレコード、放送事業などに与えられます。

著作隣接権は著作者人格権、著作権とは別ものです。例えばラジオでCDが放送されたときにミュージシャンが使用料を得る権利などが定められています。詳しくは以下のリンクをご覧ください。

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著作権の保護期間

著作権の保護期間は著作者が生きてる間+死んでから50年間です。

ただし、無名・変名の著作物については公表後50年(著作者の死後50年経過してたらそれまで)、団体名義の著作物については公表後50年(創作後50年以内に公表されなかったときは創作後50年)、映画の著作物については公表後70年(創作後70年以内に公表されなかったときは創作後70年)です。

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著作隣接権の保護期間は、実演/レコード発行/放送又は有線放送が行われたときから50年間です。

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著作者人格権には保護期間はありません。著作者が生きている限り効力を持ちます。また死後も遺族や遺書で指定された者が人格権を保護することができます。

著作者人格権 – Wikipedia

著作権が及ばない場合

私的利用のための複製や、引用する場合など、法律で定められている範囲においては著作物を自由に利用できます。

複製や引用以外のあまり有名でないところでは、一部例外を除く屋外に設置された美術の著作物又は建築の著作物は自由に利用できます。なんでその辺に転がってる建物や美術品は写真に撮って売ってもおkです。

その他の著作権が及ばない場合も結構あります。詳しくは以下のリンクをご覧ください。

文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 著作権制度の解説資料 | 著作権制度の概要 | 著作物が自由に使える場合

他の著作物が自由に使える一例として、コンピュータ等を用いて情報解析での著作物の利用はデータベースの著作物を除いて自由に行えるよう、平成21年に法改正されています。

例えば NHK にも出演されたエロサイト師ゆーすけべー先生作の Oppai-Detect3 とかは、(その辺のエロ画像を拾って作ったのなら)法改正前は違法、法改正後は適法です。

文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 著作権制度の解説資料 | 最近の法改正について | 平成21年通常国会 著作権法改正等について

ちなみに同年の法改正で検索エンジンが適法となりましたが、法改正されるまで国内の検索エンジンがコンテンツをクロールしたりスクレイピングしたりするのは違法だったので、Google や Yahoo といった海外検索エンジンにシェアが独占されたマジでまっ黒な歴史があります。(独占されたことについて著作権だけが原因とは思ってませんが大きな一因かと。)

ネットサービスと著作権のしくみ:第1回 「検索エンジン」と著作権|gihyo.jp … 技術評論社

登録制度

著作権を得ることに対して登録は不要ですが、著作権に関わる取引を円滑にするため所定の機関に登録することもできます。

登録先は、プログラムなら財団法人ソフトウェア情報センター、プログラム以外は文化庁長官官房著作権課著作権登録係です。プログラム以外の著作物については公表したり譲渡してからでないと登録できません。

文化庁 | 著作権 | 著作権に関する登録制度

紛争処理

著作権の紛争処理については、裁判、民事調停以外に紛争解決あっせん制度があります。

裁判や調停と比べ、簡易/迅速に紛争を解決する場としてあっせんが設けられています。

第三者の専門家であるあっせん委員が、紛争解決をあっせんしてくれますので、不正利用等でクレームを受けた場合は個人で応対するよりもあっせんに場を移した方が良い場合もあると思います。実際に使うかどうかは置いといて、とりあえずこういう制度もあると覚えといたら良いかと思います。

なおあっせんは一回46,000円です。クレームが来て対応どうするか迷ってる感じなら弁護士に相談を。

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二次創作について

二次創作については Wikipedia の以下の文章に該当する場合は合法です。この辺についてはさすが日本の Wikipedia って感じの充実度ですのでリンク先から他のページを色々見てもらう方が手っ取り早いと思います。

著作物を改変し創作性が認められ、原作の本質的特徴を失っている作品(別個の著作物とみなされるため合法)

二次創作物 – Wikipedia

二次創作物は著作権法第二条一を満たしているか否かで違法コンテンツとなるか自身の著作物となるか決まります。どっかで見たことあるキャラの絵を単に描いただけのものは著作権的には違法です。

第二条 一  著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

著作権法

ただ権利者側からしてもすべての違法コンテンツを訴えることは現実的に困難ですので、二次創作物でも商売にしなければ訴えられたりすることはまず無いと思います。

あまり目立っちゃうと権利者から注意されて撤去するぐらいのことはあるでしょうけど、そもそも二次創作だと言える程うまい絵を描けないので個人的には無問題。うまい人達は…問題でしょーねー(ぶっちゃけ他人事)

いずれにしてもグレーなことはグレーなので、それを前提にどう立ち回るのが良いか最後は自分で考えろって話になると思います。なんで自分で納得するまで法令とか判例とか資料とかを見て回るのがよろしいかと。

オープンソースとバイナリ配布

最近 iPhone アプリとかに手をだしてたりしてまして、最後にそっち方面のことを書こうと思いますが、いわゆるオープンソースのライブラリの中にはアプリのソースも公開しないとライブラリを同梱できない場合があります。(以下はすべてアプリのソースを非公開にした場合の話です。)

まず MIT/修正BSD ライセンスのライブラリの場合、ライブラリの利用条項や著作権者の表記を適切に行えば同梱できます。

IT・知的財産の法務ネット(大阪弁護士会): BSDライセンスの特徴:BSDライセンス

GPL のライブラリの場合、アプリのソースを公開せずにライブラリを同梱することはできません。

LGPL のライブラリの場合、リバースエンジニアリング条項にひっかかるので AppStore で配布することはできません。

GNU Lesser General Public License – Wikipedia

ちなみに GPLv3 からは Affero GPL とかもあって、ウェブアプリとかでもソース開示が必要な場合があります。ライブラリを使うとき、よゐこはライセンスをちゃんと確認しましょう。

Affero General Public License

んでわ

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    コメント by vexgrQoRDchWIOG — 2014 年 10 月 5 日 @ 17:43

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